東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー25階 tel 03-3580-5001 理事長 渡邉基樹 院長 鈴木努
「 ①親切に②正確に③素早く 」を理念としている心と体のクリニックです - - - 本院は千葉県匝瑳市にあります。
感染性胃腸炎は、発熱、腹痛、嘔吐、下痢が主症状です。突然嘔吐で始まり、何度も繰り返すうちに、少し遅れて下痢が始まることが多いようです。最初から下痢の場合もあります。鼻水やせきなど風邪の様な症状が出ることもあります。国立感染症研究所の感染症発生動向調査では、感染性胃腸炎は冬季から春季にかけて流行状態が継続し、夏季に最低となります。
その大半はノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス等のウイルスによるものと推測されています。大人は子どもに比べて軽症の場合が多いとされていますが、平成17年の年初に、高齢者施設などで感染性胃腸炎による死亡が続出し、メディアが大きく取り上げたことは記憶に新しいところです。例年は12月下旬が発生のピークですが、今年は増加の立ち上がりが早いようです。
ウィルス性の感染性胃腸炎は、残念ながら特効薬やワクチンはありません。感染者より排泄された排泄物、もしくは吐物中のウイルスが再び人体に戻り、感染を繰り返します。食品だけでなく、汚染された物に触れた手から口に入るといった経路でも広がるため、手洗いをしっかり行うことが必要です。とにかく外から帰ったら、家族全員、手洗い敢行!
安静・保温はもちろんですが食事の制限・脱水の予防が大切です。下痢が激しい場合でも、必要以上の下痢止めの投与は、ウィルスが排泄されずかえって病状が長引くことがあるので注意が必要です。 体内の水分が喪失する脱水症に対する治療が最も大切。とにかく、下痢で失われた水分や電解質を補うことが重要です。スポーツドリンクなど、飲める物を少しずつ飲んで、脱水を回避してください。食事は食べられるものを少しずつ食べるようにするとよいでしょう。
嘔吐がひどくて経口摂取できない場合は点滴治療が必要となるので、医療機関への早めの受診をお勧めします。繰り返し嘔吐したり、経口摂取できなくなったりした時に"様子を見る"は危険です。特に高齢者や乳幼児の場合は、脱水が高度になると生命にかかわる重篤な状態になる危険性があることも忘れてはなりません。 合併症がなければ通常、嘔吐は1~2日で、下痢は1週間くらいで治ります。
生ガキ摂取によるノロウイルス感染が散見されます。新鮮なカキでも少量のノロウイルスを含み、中毒型は翌日から、感染型は2-3日後から症状が現れます。固形物は摂取せず白湯、コンソメスープなどで1日お腹を休めましょう。
Q. 出勤していいですか?
A. 飛沫感染ですので、マスクをして出勤することは可能です。ウイルス性腸炎疹がほとんどであり、抗菌薬は無効です。
Q. すぐに下痢を止める方法はありますか?
A. 悪いものを排出するための下痢なので、水分を多めに取り下痢止めはなるべく使用しないほうがいいです。どうしても一時的に下痢を止めたい場合はロペラミド(ロペミン)を処方します。
Q. 下痢が一週間以上続いています。
A. 長期に下痢が続くときは細菌性腸炎(病原性大腸菌やサルモネラ菌など)を疑い、抗菌薬を併用します。
Q. 食べ物はどうしたらよいでしょうか。
A. よく噛んで(30回以上)食べれば何を食べてもいいと思います。むしろおかゆやうどんなどをよく噛まずに食べるほうが消化は悪くなります。
Q. ストレスとの関連はありますか?
A. 過敏性腸症候群といって、朝に下痢症状を認めることがあります。吐き気や腹痛を伴うことが多いです。薬物療法以外に運動療法や呼吸法(腹式呼吸)が有用です。
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