AGA（男性型脱毛症）とは？

男性型脱毛症（AGA）は、男性ホルモンの影響によって起こる進行性の脱毛症です。主に頭頂部や前頭部の髪が薄くなり、放置すると進行します。治療原理は、テストステロンがジヒドロテストステロンへ分解されるのを防ぎ、テストステロンを高めることです。

と、言われてはいますが、これまでの研究で5αリダクターゼがテストステロン（遊離型および結合型）を増加させたという明確なエビデンスは得られていません。おそらく血管拡張作用による海綿体血流の増加作用が関係していると思われます。

料金表

薬剤名	効果	製造元	価格（1ヶ月分の目安）
デュタステリド	5αリダクターゼ（I型およびII型）の阻害により、脱毛抑制および発毛効果が期待される。	GSK（グラクソ・スミスクライン）	8,800円
フィナステリド	5αリダクターゼ（II型）のみを阻害し、脱毛抑制効果がある。	MSD（メルク）	6,600円

別途診察代が初診時5,500円、再診時1,100円かかります。健康保険の適応はありません。

副作用について

どちらの薬剤も一般的には安全ですが、稀に性機能低下や肝機能障害が報告されています。血管拡張薬ですので、顔面紅潮や頭痛、低血圧などの副作用があります。

0.5mg/日投与した場合、前立腺癌の存在下であっても、投与6ヵ月後にPSA値を約50%減少させます。したがって、本剤を6ヵ月以上投与している患者のPSA値を評価する際には、測定値を2倍した値を目安として基準値と比較することが必要です。また、PSA値は、本剤投与中止後6ヵ月以内に本剤投与開始前の値に戻るとされています（添付文書より）。

治療の流れ

当院では、以下の流れでAGA治療を行っています。

1. 初診での診察・問診
2. 血液検査による健康状態の確認（健診の結果を参照します）
3. 薬剤の処方（院内処方）
4. 定期的な経過観察（体重の申告、血圧測定）

（文責　院長　鈴木　努）